2026年8月14日金曜日

⿇酔は痛い?

こんにちは。院⻑の岡⽥です。

先⽇、患者さんから

「なんで先⽣の⿇酔は痛くないんですか?」と聞かれました。


私はちょっと照れくさくて、

取りあえず「思いやりです」と答えました。


でも、実際のところはどうなんでしょう?


私は現在、電動⿇酔器を使っていませんし、

薬液を体温近くまで温める器械も、

極細の針も使っていません。


もちろん、これらは⿇酔の注射の痛みを減らすために、

とても役⽴つ器材です。


では、他の⻭科医院では

今でも「痛い⿇酔の注射」をしているところがあるのでしょうか?


今回は、⻭科⽤⿇酔についてのお話……

と⾔っても、どちらかというと私の思い出話です。



「痛くないようにしろ」「⼦供を泣かすな」


30年ほど前、私が⻭科医師になって

初めて勤務した医院の院⻑先⽣は、

私にとって師匠のような存在です。


今の私の治療⽅針の基本は、

そこで学び、経験したことが⼟台になっています。


その院⻑から、まず⾔われたのが、

「痛くないようにしろ」そして、

「⼦供を泣かすな」ということでした。


ただ、「痛くないように」と⾔われても、

⼿取り⾜取り教えてくれるわけではありません。


「⾒て覚えろ。⾃分で考えろ」ということです。


これが、ものすごく⼤変でした。


院⻑は、表⾯⿇酔を使わずに、

ほとんど痛みを感じさせずに⿇酔の注射をしていました。


私にも「表⾯⿇酔は使うな」と⾔います。

とはいえ、新⽶⻭科医師が

いきなり痛みのない注射をできるはずがありません。


患者さんが注射で痛そうな顔をすると、

申し訳ない気持ちと痛くしてしまったという気持ちで、

本当に参りました。


でも、「痛くない治療ができなければ、

勤務医を辞めさせられるかもしれない」と思っていましたから、

⾃分なりに必死で頑張りました。


それからは、

「どうすれば痛くない注射ができるのか?」

「針を刺す場所はどこがいいのか?」

「どういう⾓度、どういう⽅法で刺⼊すればいいのか?」

毎回、試⾏錯誤の繰り返しでした。


そうしているうちに、少しずつですが、

患者さんに痛がられることの少ない⿇酔の注射が

できるようになっていった気がします。


ですから、私には「これが正解」という

マニュアルがあるわけではありません。



30年経った今でも


あれから30年が経ちました。

それでも私は今も、

「どうすれば患者さんが痛くないようにできるのか」

考え続けています。


先⽇、⻭の治療で久しぶりに師匠のところへ⾏き、

実際に治療を受けました。


器材などは変わっていても、治療の仕⽅は以前と変わりません。

まったくぶれないんです。

本当に勉強になります。

⿇酔も、今でもやはり表⾯⿇酔を使わずに施術されます。


「ちくっ」と感じることもあれば、

ほとんど何も感じないこともあります。

でも、「これくらいなら⼤丈夫だな」と思いながら、

いつも安⼼して治療を受けています。



「思いやり」なのかもしれません


今回、患者さんから

「なんで先⽣の⿇酔は痛くないんですか?」と聞かれて、

私は「思いやり」と答えました。


もちろん、電動⿇酔器や極細の針など、

痛みを減らすための器材や技術もあります。


でも、30年間、⿇酔の注射をしてきて思うのは、

器材だけではないのかもしれない、ということです。


「できるだけ痛くないようにしてあげたい」

「怖い思いをさせたくない」

「安⼼して治療を受けてもらいたい」

そういう気持ちを持って患者さんに向き合うこと。


もしかすると、それをひと⾔で表すなら、

やっぱり「思いやり」なのかもしれません。


そして今回、⾃分⾃⾝が患者として師匠の治療を受けてみて、

もう⼀つ強く感じたことがあります。

それは、⻭科医師に対する信頼感も、

痛みに⼤きく影響するんだなということです。


「この先⽣なら⼤丈夫」

そう思えるだけで、体の⼒が抜けて、

安⼼して治療を受けることができます。


30年前に「痛くないようにしろ」と教えてくれた師匠。

その⾔葉は、今でも私の中にずっと残っています。





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おかだ歯科クリニック
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